医療機関債とは、医療法人が厚労省の「医療機関債発行等のガイドライン」に基づき発行する債券の名称です。金融証券取引法上の有価証券には該当せず、金銭を借り入れたことを証する目的で作成する証拠証券とされています。
中井生活経済研究所は、医療法人の債券発行の支援を目的に2003年に創業しております。2004年に初の地域医療振興債(医療機関債の前身)の発行支援を行って以来、医療法人と地域住民をつなぐ新しい金融手段として医療機関債の普及に努めています。医療機関債についての詳しい説明は、
拙著 医療機関債発行ガイドブック 医療法人の新しい資金調達法 株式会社じほう
または 厚生労働省 平成19年度医療施設経営安定化推進事業 医療機関における資金調達のための調査報告書 をご覧ください。
(医療機関債発行ガイドブックは絶版となっていますが、中井生活経済研究所にまだ在庫がありますので、必要な方はご連絡ください)
医療機関債は、単なる資金調達手段ではありません。ガバナンスの向上、地域医療連携や職員の福利厚生、定着策にまでつながっていく大きな可能性を秘めた一種の意識改革です。
しかしながら、現在、医療機関債は銀行がすべて買い受ける「総額貸付型」が主流となっており、地域住民が購入する「地域オープン型」の普及は進んでおりません。
(図)「地域オープン型」と「総額貸付型」の2通りある医療機関債の発行形態
「総額貸付型」では、実質的に銀行借入と変わりはありません。
中井生活経済研究所は、開かれた医療につながる「地域オープン型」の医療機関債をもっと全国の医療法人に広げていきたいと願っています。
(ご参考)病院の大きな設備投資の都度、地域オープン型医療機関債の発行を行ってきた、社
会医療法人博愛会(那須塩原市)の例をご紹介します。
株式会社産労総合研究所発行 病院羅針盤2022年6月1日号掲載
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